宇宙プラズマ計算機シミュレーション

地球を取り巻く宇宙プラズマの中での様々な電波現象や非線形過程を研究する新たな手段として、計算機シミュレーション（実験）が注目を浴びています。これは、計算機上に宇宙プラズマ力学過程を再現し、解析的理論の限界を打ち破り、理論と宇宙実験との橋渡しを果たすものです。マックスウェル方程式と運動方程式を同時に解きするめることにより、対象とするプラズマ電磁環境の時空間発展を解きます。下のようなテーマについての計算機実験を行っています。

現在行われている研究

地球-太陽系空間における電磁環境のシミュレーション（理学的側面）


科学衛星GEOTAILで観測された自然現象のシミュレーションを中心に、観測結果とプラズマ物理の橋渡しを行なっています。

静電孤立波（Electrostatic Solitary Waves）の励起メカニズムの解明

磁気リコネクション領域における電子加速の研究

バウショック（衝撃波）近傍での電磁環境

宇宙機近傍の電磁環境および電波応用に関するシミュレーション（工学的側面）


宇宙プラズマ中における光電子放出放出下でのアンテナ特性に関する計算機実験

誘電物体を含んだ物体とプラズマ粒子との相互作用解析シミュレーション

マイクロ波発生装置（マグネトロン）のシミュレーション

サブグリッド法、中性粒子とプラズマとの相互作用

電磁粒子コード（KEMPO）の高効率化


私たちのグループで用いている電磁粒子シミュレーションコード （Kyoto university ElectroMagnetic Particle cOde） の高速化、高効率化に関する研究や新しいアルゴリズムの開発を行なっています。

プラズマシミュレーションにおける吸収境界

電流計算の新しいアルゴリズム

シミュレーションコードの超並列化